ノーベル賞
日本時間の11日午前0時30分、日本人研究者の根岸英一さんと鈴木章さん、そしてアメリカのRichard F. Heckさんがノーベル化学賞を受賞されました。
「パラジウム触媒によるクロスカップリング反応」についての研究で賞を授与されたのだそうです。
クロスカップリング反応というのは炭素と炭素をくっつけるための化学反応で、パラジウムというものを使うことによってスムーズに反応が進むようになるのだそうです。
・3人の中でまず、Richard F. Heckさんがパラジウムを使った「ヘック反応」を確立
・この反応を根岸英一さんが炭素をくっつけるクロスカップリング反応に応用
・そして最後に鈴木章さんが宮浦憲夫さんとともに、安全な有機ホウ素化合物を使って反応を起こせるように改良
というように3つの研究によってとても使いやすい炭素をくっつける方法ができあがったのだそうです。
この研究のおかげで、いろいろな新しい有機化合物を、安全・簡単に作れるようになりました。
私たちの身の回りでも新しい医薬品や新素材を産み出すのに使われているのだそうです。地上波デジタルで普及した液晶テレビの液晶や、これからテレビに使われると言われている有機ELを作るためにも使われている、とてもよく使われる研究成果です。
鈴木章さんは「重箱の隅をほじくるような研究はするな。研究する場合にはその重箱は何も大きくなくてよい。小さくていいから全く何も埋まっていない重箱をまず考えて、それに自分の成果をだんだん埋めていく。そういう仕事をするように」と、学生さん達に言ってきたそうです。
(これは鈴木さんの先生であるブラウン先生の言葉でもあるそうです。)
自分だけの研究課題を見つけるのは大変なことで、三沢航空科学館では「あおもり科学大賞」を開催していますが、なかなか「どこでも見たことがない!」というような研究はありません。
これから何か研究をしてみようと言う皆さんは、小さな事でも良いのでどこかの誰かのマネではない、自分だけの何かを見つけてくれればと思います。
あおもり科学大賞もやってます三沢航空科学館へGO!
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